幸せの感度の幅を広げたい。スナックキャンディ京都オーナー 沼田竜也(後編)

フリーランス

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この記事は、後編です。
前編をまだ読んでいない人はそちらを先にご覧ください。

 

ぬまっちの生い立ち

1988年11月18日、京都で誕生。

1人っ子で育てられていたが、小学1年生の時に親が離婚した。

その後、母親の実家の茨城県に引っ越したが、母はスナック勤務で不在になるので、よく叔母の家で世話になるようになった。

大人の顔色をうかがいながら過ごした幼少期。

寂しかった。

 

学生時代は、小学校から始めたサッカーに夢中になった。

元々、大学に進学は考えておらず、工業系の高校を卒業後就職しようと思っていたが、高校はスポーツ推薦で私立の高校へ入学。

 

高校卒業後に京都に戻る話になっていたため、京都の大学を受験したが不合格。そこで、就職先の1つとして考えていた公務員になろうと思い、2年制の専門学校に入学し、必死に勉強した。

 

「大学入試に失敗しているし、絶対に公務員試験に合格しないといけない…」

そんなプレッシャーを自分に課していたのだという。

その甲斐あって、大津市役所に採用された。


写真:公務員時代
 

写真:公務員のサッカー部で活動もしていた

 

 

 

9年で公務員を退職。人生のターニングポイントとは?

Q:役所ではどんな仕事をしてたんですか?

ぬまっち:最初は、大津市企業局料金課っていうところに配属になって、水道とガス料金の滞納整理業務をしてました。滞納者に督促状の送付したり訪問して、料金を徴収をしていたんです。

その1年後に異動になって、2〜6年目は、市政情報課に配属され、情報公開制度や個人情報保護制度に関する業務をしていて。

その後、7~9年目は、堅田駅西口土地区画整理事務所という出先事務所で、JR堅田駅周辺の街づくり(区画整理)をしていましたね。予算、決算の調整や、用地交渉とか。

 

Q:役所を辞めた時の心境ってどんな感じでした?

ぬまっち:職員として採用されてから4年目の時に、毎日同じサイクルに飽きがきていたんですよ。安定した給料は貰うことができて、休みもしっかりある生活が自分の中でしっくり来なくて。

「自分のやりたいことって何だろう?」って自分と向き合う日々が続いていて……その頃ですね、転職を考えたのは。

 

元々、食べ歩くことが好きだったので、飲食店などを紹介するタウン誌「leaf」に転職しようと履歴書を送ったけど、書類審査で通らなくて…。

 

自分の人生に向き合うんですけど、「自分は何がしたいのか」っていうのが明確にならないまま不安と向き合っていました。職場では、不満や愚痴を言いながら仕事をしている職員も多かったし…。

 

「このままここで働いていたら、自分もこの色に染まってしまうのかな」と考えるだけで嫌気がさして。

 

「ここには自分の求める未来はない」とわかったんですよ。

その後5年ほど役所に勤めるわけですけど、ずっと悩んでました。

こうして人生を振り返ってみるといろいろありますね!

 

 

起業して約8ヶ月目で2店舗を運営、広がる活動の幅


写真:大阪東心斎橋でオープンしたノーザンクロス

Q:最近、大阪でもお店を始めたんですよね??

ぬまっち:ノーザンクロスっていうお店を大阪の東心斎橋でもやっています。

キャンディ奈良で出会った、まえともさんとのご縁で店長をさせてもらうことになって。

 

▼Twitterアカウント


▼店舗情報

 住所:大阪市中央区東心斎橋二丁目1-5 11F

 

 

 
Q:キャンディ京都店と、ノーザンクロスのコンセプトの違いってあるんですか??

ぬまっち:ぶっちゃけないっす(笑)。

店の雰囲気のテイストとしては違うけど、”フラット”っていうコンセプトは変わらないですね!年代とか職業を超えて、いろんな人たちと出会って楽しい時間を過ごしたいです!
 

写真:活発さとユルさで場の雰囲気を大切にするぬまっち
 

 

 

「幸せの感度」の”幅”を広げたい—。

Q:これからの目標は??

ぬまっち:ぼくの人生のテーマとして、次の3つがあるんです。

 

「いつも側に笑顔を」

「幸せの共有(シェア)」

「幸せを増やすアクションを起こす」

 

「幸せとは何か?」って考えた時、人が感じる「幸せ」って色々ですよね??

その時、その場面・状況によって「幸せ」の定義は異なるから…。

「笑顔」だけがその人の幸せとは限らないし。

 

でも、考え方次第で「全て幸せ」って感じることができるんじゃないかなって。

その「幸せの感度」の”幅”を広げたいと思ってます。

 

 

ぬまっち:今からの時代って本当に人の価値観の違いを受け入れたり、許したり、お互いを支え合うことができることって大事じゃないかなって思っていて。

そう思っているのもあって京都キャンディを「待ち合わせ場所」として、人の繋がりを生み出す拠り所にしたいなと思ってます。

ぬまっち:「ここにきたらホッとできるなぁ」とか、「楽しい気持ちになれるなぁ」とか。

飲食業界の枠にとらわれずにお客さんとお客さんを結ぶのはもちろん、店員とお客さんも結ばれる店になりたいし。

 

 

そのためにも、京都キャンディを知ってもらうためにも「ぼくがどんな人間か」を知ってもらうことが必要なので、どんなジャンルの仕事にもまずチャレンジします。自分をキャラクター化できたらなって。(笑)


デザイン:Ayumi

「こんな自分でも、こういう生き方ができる。あるんだよ」という選択の幅を自分でも確認したいし、それを全世代の人たちに伝えたいです。

 

人生を賭けてチャレンジしていきますよ!

 

人を通じてチャンスがやってくる。

人を通じて新しい出会いがある。

これまでたくさんの人に支えられてきたが故に、彼は人一倍そのことをわかっている。

 

大切にしているのは、物体よりも、人の心、思い。

ぬまっちは今日も人とつながり、人と人を結び続ける—。